親友へ
元気ですか?
君にこんな言葉を投げかけたら、「猪木のモノマネとかできそう、やって」とか無茶振りしそうだよな。
大掃除してたら君からむかし貰ったバースデーカードがでてきたよ
カードをきっかけに久しぶりに君のことを思い出してみた。
君とはクラスと塾が一緒で仲良くなって、
真面目な相談(といっても小学生のちっぽけや悩みや愚痴だったりする)もしたり、マンガの話もしたりしたね
いまだに今まで出会った友人の中で1番面白い女の子だったなと思う、中2から自分の面白さについて悩むくらいの私が言ってるんだから折り紙付きの面白さだよ。
君はのほほーんとした見た目とは裏腹に結構ツッコミは鋭くて、あの頃はそんな君とポンポンとマシンガントークしたのが楽しかったな。
絵も上手かった。私をネタにイジり倒したマンガとか描いては私に見せてくれたよね
端的に面白い事を言ったり描いたりするのが得意な君にちょっと憧れたりもした。
中学に上がって私たちはクラスが分かれてしまった。
ショックではあったんだけど、隣のクラスだったし会う機会が全く無い訳でもなかったから私はそんなに気にしてなかった。
でも君は家庭でいろいろあったりして、私と離れたことすらも心を不安定にさせる原因になりうる状況だったのかもしれないな、なんて今では思う。
そして、半ば強引に彼女を誘い、私たちはテニス部に入部した。
君はアメトーーーク「運動神経悪い芸人」顔負けの運動神経の悪さだったのに 、
入部させたあの頃の私は、なんて嫌な奴なんだろうか…本当の悪とは無意識にやってる悪である。
それでも入部してくれた君はテニスに魅せられたなんてわけはなく、本当に私を慕ってくれていたんだろうな
なんだかんだで彼女は夏休みも辞めることなく部活に通いつづけ、冬季大会にも出たと記憶している。
何故確信が持てないのかというと、彼女は部活を休みがちだったから。
それがサボりだったのか、家庭的な事情だったのかはいまだにわからない。
でも、彼女は中一の冬あたりから学校にもあまり来なくなってしまった。
その頃私は中学デビューに少し浮かれ気味な節があって、正直彼女のことを深くは考えてなかった。
学年が変わって、私は彼女と同じクラスになった。
それは不登校の彼女を少しでも学校に行きやすくするための先生達の策だったらしい。
しかし結局彼女は一度も学校には来なかった。
共通の友人と二人で彼女の家を訪ねたこともあった。
でも、学校に来てくれることは無かった。
彼女が保健室登校する日、私と友人は担任からその事を告げられ、会いに行くことも多々あった。
びっくりすることに、彼女は気に病んでる様子など微塵も見せず、いつも通りの彼女なのだった。
不登校という事実と、目の前で変わらずに話したり笑ったりしてる現実とのギャップが、かえって怖く感じた。
その後、中三の春を最後に彼女とは一度も会えていない。
音信も不通だ。
君はいまどこで何をしているんだろうか。
年賀状のやりとりすら切られてしまった現在、彼女は中学時代の記憶を一切抹消したいのかもしれない。
君は表向きではとても芯が強い人間だった。
でも本当は繊細で。
あの時の私が君のためにできたことがもっとあったはずだ。
まだ傷がそこまで深くない頃だったら君の悩みに私は寄り添えたかもしれなかった。
私は君と一緒に同じ中学を卒業したかった。
もし今もどこかで元気にやってるならこのブログを読んで欲しいなと思う。
またくだらない話でも気楽にしようや
私は元気、ダァー!